8月漢文研のまとめ

8月7日(土)14時~16時、於広島大学附属高等学校(多目的教室)開催。

 岡崎康浩先生による漢文法の授業提案、静岡県立御殿場南高等学校、望月勇希先生、東京都立橘高等学校、山際咲清香先生、広島県立福山工業高等学校、鶴田めぐみによる「桃花源記」の指導案発表がありました。

 岡崎先生による漢文法の授業提案では、岡崎先生作成の授業補助プリントに従い、漢文法は必要か、何を標準に置くのか、訓読との関わりの視点の下、漢文に馴染みのない生徒が漢文法の全体像を掴むためのポイントが整理された提案でした。日本文法と漢文法との相違をどう扱うのか、どのように生徒の理解へと繋げていくのかというところまで話が及びました。

 また、「桃花源記」の指導案の発表では、望月先生の一問から陶淵明の「桃花源」に対する考え方を読む授業、鶴田先生の村人の描かれ方から陶淵明の考えを読む授業、山際先生の漁人と村人の対比から世界を「桃源郷」の世界を捉えようとする授業と三者三様の指導案提案となりました。また、「桃花源記」で語られている内容だけでなくその世界を陶淵明がどのように描こうとしたのか意図を捉えさせることのできる授業のあり方に話題が広がりました。

 物語はどの視点で捉えるかによって見方が大きく変わります。「不足為外人道也」をどう捉えるか、また作者がどうしてこのように語らせたのか、多様な切り口によって授業のあり方を問うことができるのもこの物語を学ぶ意義のように感じます。 今回もオンラインでの開催となりました。静岡、東京と離れた場所から多様な形で参加できるのもオンラインの良さかもしれません。次回もよろしくお願い致します。(T.M記)